2021/7/22-24 北アルプス表銀座テント泊縦走(3日目:横尾山荘ー上高地)

この記事は北アルプス表銀座テント泊縦走の三日目の記事になります。これまでの記事はぜひこちらをご覧くださいませ。

【山行計画】

3日目:横尾山荘ー上高地

【登山日誌ー3日目】

普段は遅寝遅起きの私ですが山に来ると生活習慣が激変。超早寝早起きになります。この日も太陽が登ると同時に明るさを覚え、自然と目が覚め4時30分に起床しました。時計のアラームなんてかけなくとも、世界が明るくなるにつれて自然と目覚めるというのが人間としての自然なあり方なんだろうなと思いました。前日にずっと雨が降っていたので朝露であたりはシトシトしており、雨後の土くささ、雨くささが清々しい気持ちにさせてくれます。なんて気持ちの良い朝なんだろう。

朝ごはんを作るための水を汲みがてら、散歩をします。

なんて気持ちの良い朝なのだろうか。最高に幸せです。そんな気持ちになりながらテントに戻り朝ごはんの準備です。食欲が止まらない。

今回はこの登山用の軽量テーブルを持っていったのですが、これは今回の旅のために買った商品の中で一番活躍してくれました。テーブルがあるだけで一気にQuality of Servivalが上がります。安定した土台を確保することができるし、食器も地面にそのまま置かずに済むので気持ちが少し優雅になります。数種類比較してSotoのものを買いました。Sotoのものは組み立てが楽で、開くだけですぐに使えます。この機動性は他のメーカーの類似製品にはないので、やはりSotoが一歩抜きん出ているなと思います。撤収も簡単です。色はシルバーとブラックの二色展開です。重さは400gとULで持っていくには少し重いですが、普段のキャンプでも使えますし、一つ持っておいて損のない一品だと思います。

さて、朝ごはんも大量に食べエネルギーも補給できたのでテントを撤収し、出発します。やっぱりテント泊っていいなと改めて思うのでした。重いけど。今回もありがとう。

7時に横尾山荘を出発します。穂高に登るときにまたお世話になります!ここからはほぼフラットな道が続くので、ハイキング気分で歩くことができます。

8時に徳沢ロッジに到着。ここはソフトクリームが有名らしいので、早速購入します。ちゃんとぐるぐる回す本物のやつなので感動しました。

ここから上高地までは後少しです。徐々に人が多くなってきます。登山客とキャンパーと一般観光客が混じるカオスな様相を呈してきます。上高地までの様子を写真多めでダイジェストでお届けします。

そして、9時55分に上高地(河童橋)に到着しました。なんて綺麗な場所なのだろう。こんな場所があったならもっと早くくれば良かった。今度登山関係なく観光で訪れてゆっくり散策したいなと思います。こういう美しい風景をいつまでも残していきたいなそんな思いにもなります。そして今守ってくれている人たちにも感謝しなければとも。

新宿に帰るバスの時間まではまだ5時間ほどあるので奥飛騨温泉郷の一つである平湯温泉まで行って汗を流すことにします。バスターミナルの近くにある荷物預かり場にザックを預け、身軽になって向かいます。ありがたい。平湯まではバスで30分ほどで着きます。片道1,200円弱です。往復で買った方が若干安いです。

平湯温泉には日帰り温泉の施設も豊富にあります。まず平湯民俗館併設されている平湯の湯に向かいます。ここは受付に人がいるわけではなく、箱に寸志(300円)を入れて入湯します。脱衣所のみという簡素な作りとなっており、中に入ると露天風呂が一つあるだけです。石鹸を使って身体を流すような場所ではないのでご注意を。とにかくお湯を楽しみたい方向けの場所です。私が想像する温泉というのはまさしくこういう場所なので、私にとっては最高の場所でした。

隣に食事どころが併設されているのでそちらで昼食をとります。趣のある建物のなかで美味しい食事を取ることができます。メニューも豊富で私はラーメン定食を頼みました。このラーメンがめちゃくちゃ美味しかった。

次により施設としては充実しているひらゆの森を訪れます。ここはお土産を買う場所や休憩所なども整っており温泉ランドに近い場所です。しかし入湯料は600円とかなり優しい価格設定。しかも露天風呂が計7つほどあり、泉質も種類があるので飽きずに楽しむことができます。こちらはしっかりと洗い場もあります。

思う存分平湯温泉を満喫し、そろそろバスの時間が近づいてきたので上高地に戻ります。水が豊富なところ、温泉があるところに住みたいと心に誓ったのでした。上高地には14時30分に戻りました。そして定刻通り15時にバスは上高地を出発します。

旅の終わりはいつも寂しい気持ちになります。同じ旅は2度とは経験できず、自分自身も変わりゆく。時は容赦なく過ぎ去って行く。そして肉体は徐々に朽ちていく。その現実に直面するとやはり悲しい気持ちになります。しかし、どれだけ自分自身が変わってしまっても、山や川や木々は変化しない。正確には、私なんかよりももっともっと長い時間軸で生きていて、少しずつ変化をしていく。陳腐な表現だけれども、自然の前では一人間たる私なんてちっぽけな存在なんだよなと感じます。それはすごく温かみある事実だと私は思っており、仮に私が変わってしまっても変わらぬ姿で彼らは私を受け入れてくれる、抱きしめてくれる。人が山を愛し、自然を尊び、交わろうとするのはきっとこういう背景もあるんじゃないかなと思います。

ピークハント的登山、コンキスタドール的精神で山を道具的に利用するだけではなく、ただ純粋に山と交わろうとする在り方でもいいかもしれないと思えるようになると、もっともっと愉しく、おもしろく遊べるかもしれないな。そんな気づきを得られた3日間でした。

今回の旅については以上になります。最後まで読んでくださった皆様ありがとうございました。twitterやinstagramのフォローもよろしくお願いいたします。